NTTファシリティーズは22日、岩手県大槌町で地元の被災農家らとともに農業のIT化や植物工場の実証プロジェクトを進めると発表した。
大槌町は震災で農地や生産、加工販売などの農業基盤が消失。復興には農業とITを融合させた新産業の創出が必要だとして、同社が明治大学農学部の池田敬准教授らと研究会を立ち上げていた。町や地元農家らでつくる一般社団法人「おらが大槌夢広場」の参加を得て、新年度からの実証事業が決まった。
農業ベンチャーの「イーラボ・エクスペリエンス」などが開発する計測システムを露地や温室に設置、生育環境などをモニタリングして品質向上や効率化に役立てる。NTTファシリが開発中の完全人工光によるユニット型植物工場も建設する。
計測にはスマートフォンも活用するほか、東京の青果会社も参画することで、生産から流通までを一貫してサポートする。(オルタナ編集委員=関口威人)