「貧弱な企業文化」「経済的配慮から安全を制限」。東京電力福島第一原発事故をめぐる諸問題を「スイスの原子力規制機関が見たフクシマの教訓」として、NPO環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長がツイッターで紹介している。
「フクシマの教訓」はスイスの原子力規制機関であるENSI(連邦原子力安全検査局)が2011年10月にまとめたもので、飯田氏は北海道大学の吉田文和教授による和訳として10日、自身のツイッターで紹介。教訓は39項目あり、「過酷事故への不十分な準備」「集団主義の危険性(リスクを過小評価し、警告と事実を無視し、集団主義、自己満足、自信過剰に陥っていた)」などと続く。
飯田氏はENSIの分析について「日本の再稼働議論がいかにサル芝居か、日本の原子力規制庁の議論がいかに浅いか一目瞭然」と評価。飯田氏のツイッターは、6日に行われた原発再稼働をめぐる脳科学者の茂木健一郎氏との「論争」でも注目されている。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年5月10日