宮城県は21日、東日本大震災で発生したがれきについて、県外で処理する広域処理の必要量が、当初見込んでいた354万トンから227万トン減少し、3分の1近くの127万トンに減少したと発表した。
一方、岩手県は想定以上の土砂が含まれていたとして逆に63万トンを上乗せ。両県で計247万トンとなり、当初401万トンとしていた推計より約4割少なくなった。
宮城県の村井嘉浩知事は同日の記者会見で「3分の1に減ったとはいえ、まだ膨大な量がある。受け入れてもらえるところからお願いする」としながら、「運搬費用も考えなければならない。貴重な税金を使う以上、できる限り近場で受け入れてもらえるよう努力をしていく」とも述べた。
県ががれき量を精査したところ、海への流出が多く、解体家屋は想定より少なかった。また、処理量が多い石巻市のがれき10万㌧を、処理が進んでいる仙台市の焼却炉に回すことを決めたほか、防潮堤への活用なども大幅に見込めるようになったため。(オルタナ編集委員=関口威人)