環境NGOのグリーンピース・ジャパンは29日、新潟県と山形県の日本海沿岸河口で魚介類を対象に海洋調査を行った結果、魚と海藻のいずれからも放射性セシウムを検出しなかったと発表した。
昨年の東京電力福島第一原発事故以降、同NGOでは大気や土壌、海洋生物などを対象に継続して放射性物質の調査を行っており、海洋調査は今回で6回目。新潟県阿賀野川河口、山形県最上川河口付近を中心にカワマスなどの魚類、アオサなどの海藻類に含まれる放射性セシウムの濃度を調べたところ、いずれも検出限界値以下だった。
今回の調査を踏まえて同NGOでは「小さな子供のいる家庭を中心に魚介類への不安が強く残っている」として、水揚げした魚介類の放射性物質検査を漁港で行うための整備を国が支援するよう求めている。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年5月30日