福島原発事故以降、都内を中心に反原発デモを主導してきた市民団体「素人の乱」(東京・杉並)らは29日、7月1日に新宿で行う「原発やめろ野田やめろデモ!!!!!」に向けて記者会見を行った。
「素人の乱」を主催する松本哉氏は記者会見の冒頭で、「大飯原発の再稼動を宣言した6月8日の野田佳彦首相の会見を見て、民衆の手で政権を倒さなければならないと感じた」とデモのテーマに「首相退陣」も盛り込んだ経緯を語った。
思想家の柄谷行人氏は「先週末、首相官邸前のデモに参加した。組織的動因がないにも関わらず、45000人もの参加者が集った光景は、60年の安保闘争を彷彿とさせた。恐らく、何もしなくても野田政権は倒れるだろうが、シニカルな態度ではいけない。次の首相に主権者の力を思い知らせるためにも、市民の手で首相を退陣に追い込む必要がある」と決意を述べた。
作家の鶴見済氏は「政府が保護しているのは大企業の利益だけということが原発事故で明らかになった。国民の利益のことなど彼らの念頭にはない。『経済のための棄民政策』を食い止めなければならない」と怒りをあらわにした。
デモは、7月1日の16時から新宿中央公園多目的広場で開始される。(オルタナ編集部=赤坂祥彦)