「あじさい革命」の勢いが止まらない。22日のデモの参加者の5倍に相当する約20万人(主催者発表)が29日、首相官邸前に押しかけ、反原発を訴えた。車道にも人があふれ、道路を封鎖、19時40分頃には主催者が解散を求める事態となった。
ドラムを叩きながらデモに参加した都内で大学講師を務めるオダマサノリさんは「これだけの人数が怒りの声を上げて集まる風景は圧巻。先週末のデモを『報道ステーション』や『東京新聞』がきちんと報道したことでデモの敷居が下がったと思う」と分析した。
埼玉から来た舞台女優の花田景子さんは、あじさいの花束を抱えて参加。「はじめてデモに来た。すこし怖かったが、今日、自分のスタンスをこの場に来て示さなければ一生後悔すると思った」と参加の理由を説明した。「興味はあるけれど、パソコンやテレビの前で二の足を踏んでいる人は、一人で行動する勇気を持って欲しい」と続けた。
首相官邸前で行われる再稼働反対デモの人数は毎週増えている。今年3月29日に開催されたデモの参加者は300人であった。しかし、週を重ねるごとに1000人、2000人、4000人、12000人、45000人と増員していった。増員した背景には、ソーシャルメディアの影響が大きいとされている。
奥田愛基さん(明治学院大学国際学部2年)はフェイスブックでデモへの参加を呼びかけ、今回のデモの情報は5日間で5000人以上に知れ渡った。「デモにこれだけの人が集まったことに意義がある。これだけ集まって変わらなければ民主主義ではないと思う。毎週金曜日に集まり、本当にこのまま再稼働が決まっていいのか投げかけていきたい」と話す。(オルタナ編集部=赤坂祥彦、オルタナS副編集長=池田真隆)