12月16日、「国際有機農業映画祭2012」が法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎で開催される。6回目を迎える今年のテーマは、「こんな世の中、ひっくり返さなあきまへん」。
3.11以降、従来の価値観が根底から問い直されているなか、自然の営みと向き合う有機農業にこそ、この時代を変革するヒントがあると提言する。

一般公開では初公開となる「太陽の女王 ミツバチからの問いかけ」(2011年/アメリカ)は、近代化学工業が生んだ弊害によりミツバチがさらされている現状を通して、人間のあり方を問いかける。
その他に、原発事故による放射能汚染に苦しむ福島県天栄村の農家を描くドキュメンタリー「米の放射能汚染ゼロへの挑戦」(2012年/日本)や、野菜や稲の在来品種保全に取り組むベトナム・ムオン族を紹介する「地域のタネを守る ベトナム・ムオンの人々」(2011年/日本)など、国内外で撮影された12本の映画が上映される。
同映画祭の意義について、国際有機農業映画祭運営委員会 共同代表の大野和興氏は、「閉塞感のある現状に行き詰まりを感じている若者には、これからどのように生きていけば良いのか、どのような社会を築いていけば良いのか、ひとつの示唆を与えられるのではないか」と語る。(文=枝松 麗)
国際有機農業映画祭 http://blog.yuki-eiga.com/