記事のポイント
- 象印マホービンとサトーHDはマイボトル利用定着に向けた実証実験を行う
- サトーHD社内に、象印のマイボトル洗浄機を設置し、行動の変化を検証する
- 社員200人を対象に、4月1日から9月末まで、半年間かけて取り組む
象印マホービンとサトーホールディングスは3月26日、マイボトル利用定着に向けた実証実験を行うと発表した。サトーHD社内に、象印のマイボトル洗浄機を設置し、環境効果を可視化することで、行動が変わるかどうかを検証する。社員200人を対象に、4月1日から9月末まで、半年間かけて取り組む。(オルタナ副編集長・吉田広子)

象印の調査によると、マイボトルを持つ人は73%に上る一方で、そのうち「使用していない」人の割合は51%を占める。「毎日使用」「週1回以上使用」は、ともに18%にとどまる。
マイボトルを使わない理由は、主に「持ち運びが面倒」「洗うのが面倒」「準備が面倒」の3つに集約されるという。
そこで、象印は、「洗うのが面倒」を解決するために、約20秒で洗浄・除菌できる「マイボトル洗浄機」を中農(東大阪市)と共同開発した。外出先や職場などで、マイボトルを洗える環境を整えることで、マイボトル利用の習慣化を目指す。
サトーHDとの共同プロジェクトでは、マイボトルにRFID(無線周波数識別)タグを搭載し、対象の社員200人に個別IDを付与する。社内のカフェにRFIDリーダー付きのマイボトル洗浄機を設置し、ボトル洗浄時にRFIDを読み取り、洗浄回数を記録する。
この洗浄回数データをもとに、プラスチックカップ利用削減数とCO2削減量を算出する。
サトーHDでは、マイボトル利用者は2%にとどまり、サトー本社のショールーム併設カフェでは、年間約2万5000個のプラスチックカップが廃棄されているという。
象印との実証実験を通じて、社員に環境効果を実感してもらい、同社のプラスチックカップ利用数の削減をねらう。