有機農業の本質は「ローカル」に

2016年に始めた「オーガニックライフスタイルEXPO」が9回目を迎える。2024年10月3―5日、東京都立産業貿易センター浜松町館(東京・港)で開く。8年を経て国内最大のオーガニック展示会に成長した。 

当初は「有機農業」「オーガニック」といっても、正確に知っている消費者は5%程度だった。まずは消費者に知ってもらい、マーケットの創出が展示会の大きな役割だった。 

24年に初めて地方開催にチャレンジし、6月28、29日に京都で開催することとした。改めて森里川海の地域循環を基本にした有機農業の本質「ローカル&オーガニック」に焦点をあてる。

21年、国が突然「みどりの食料システム戦略」を公表し、50年までに有機農業比率を25%にするという数値目標を掲げた。これは有機農業が25%の成長分野になることを示している。有機農業に否定的であったJA(農業協同組合)も、地域農協から有機農業を推進する旗が上がり始めている。 

事実、スイス有機農業研究所FiBLの2024年版の報告(22年)で、日本のオーガニックマーケットの成長率(21ー22年)は8.4%で、世界で2位だった。最も成長率が高かったのはカナダの9.7%だ。 つまり、「みどり戦略」以前から日本のオーガニックマーケットの成長は、すでに具体化していた。これからさらなる成長率で加速することが予測される。

■生産と消費の距離縮める 

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tokuemichiaki

徳江 倫明(オーガニックフォーラムジャパン会長)

1951年熊本県水俣市生まれ。78年「大地を守る会」に参画、有機農産物の流通開発を行い、88年日本初の有機農産物の宅配事業「らでぃっしゅぼーや」を興す。その後オーガニックスーパー、有機認証機関の設立などを手がけ、環境と食の安全をテーマにソーシャルビジネスの企画開発に挑戦し続けている。現在は(一社)フードトラストプロジェクト代表理事、生産と販売を繋ぐ“東京産直オフィス”FTPS株式会社を運営。

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キーワード: #サステナビリティ

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