自転車を用い、「ほぼ人力」で宅配便サービスを提供するエコ配(東京・港)が10月末、「女性就労支援モデル店舗」を東京・西新宿にオープンした。取引先は1万社、年間配送個数は1000万個を突破し、成長を続けるなか、多様な人材確保に取り組む。片地格人社長に同社の戦略を聞いた。(オルタナ副編集長=吉田広子)

エコ配は2007年、元運送会社の社員らが創業した。配達サイズを固定し、集荷エリアを東京・名古屋・大阪に限定することで、安い配送料を実現してきた。配送料は390円(税抜)からと、一般的な宅配便の約半分の価格だ。
同社の強みは、価格だけではない。自転車を使うことで、CO2の排出量削減にも貢献している。
同社は配送物の約7割を自転車で配送しているが、遠方に送る場合は、バイクや自動車、公共交通機関などを利用する。そうした場合も、カーボンオフセットを利用し、CO2排出量を実質ゼロにする。
顧客には「年間 CO2 削減証明書」を発行。どの程度環境負荷低減に貢献したか、定量的なデータを提供することで、顧客の環境意識の向上にも努める。
エコ配の「エコ」はエコロジー(環境)とエコノミー(経済)だ。片地社長は、「毛細血管のような都会の配送には、自転車が最適。重要なのは、いかに無駄なく、効率的に運ぶか。自転車配送にすることで、コストも下げられ、環境にも貢献できる」と強みを説明する。
顧客の90%以上は、「安い」を理由にエコ配を利用する一方、「環境に配慮できるから」という理由は、数%にとどまっているという。だが、「毎年、環境に良いから、という理由は増えている」とし、「いずれ『エコ配送はクール』という意識に変わっていくだろう」(片地社長)と期待する。
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