■オルタナティブの風(33)
総選挙の結果、与党が過半数を割ったこともあり、現在、与野党ともに「政治改革」を声高に語っている。
しかし、その主旨は「政治資金規正法改正」などの改革にとどまっており、抜本的な政治改革と呼ぶには程遠いものである。
では、いま与野党が取り組むべき政治改革とは何か。
それは、民意を正しく反映しない現在の「選挙制度」を改革することであり、その一つの方法が、「小選挙区決選投票制」を導入することであろう。
この制度は、すでにフランスでは永年にわたり実施されているが、第1回投票で過半数を獲得する候補者がいない場合には、一定得票率を超えた候補者で、第2回の決選投票を行うという方式である。