記事のポイント
- 太陽光・バッテリー・EVは、中国の対外輸出の拡大を牽引している
- 中国の太陽光・風力とEVの輸出総額のうち、米国向けは4%に過ぎない
- 「クリーン技術へのトランプ関税を、中国は恐れる必要がない」と米専門家
太陽光発電・リチウムイオン電池、電気自動車(EV)は中国で「新三様」(新・三種の神器)と呼ばれる。近年、これらのクリーンテクノロジーは、中国の対外輸出の拡大を牽引してきた。中国の気候政策やクリーンエネルギーに詳しい米専門家は、「中国の太陽光と風力発電、EVの輸出(金額ベース)のうち、米国向けはわずか4%であり、この産業へのトランプ関税は、中国にとって恐れる必要がない」と分析する。(オルタナ副編集長=北村佳代子)

トランプ政権は2月4日、中国からの輸入品に10%の追加関税を課した。
しかし、米アジアソサエティ政策研究所(ASPI)チャイナ・クライメート・ハブのラウリ・ミルヴィルタ上級研究員らは、「中国製EV・再エネは、米国向けが輸出総額の4%にしか過ぎず、トランプ関税を恐れる必要はない」という。
ミルヴィルタ上級研究員らは、国連貿易統計をベースに中国のクリーンテクノロジーの輸出動向を分析し、英メディア「ダイアローグ・アース」に発表した。
■米国は中国にとってニッチな市場
■中国の太陽光、風力、EVはどの国が最も多く輸入しているのか
■グローバルサウス向け輸出は今後も拡大傾向に