■米国もネオニコ規制へ動く
説明会には、グリーンピース・スイスでネオニコチノイド問題に取り組むマティアス・ヴトリッヒ氏が同席。ネオニコチノイド系農薬のハチへの影響について同氏は「最近では『カクテル効果』(他の農薬の使用に伴う相乗的な影響)も指摘されている」と述べた。
その上で同氏は「通常のリスク評価では、ある物質について単独で影響を測定している。しかし実際にはハチは複数の農薬、およびその他の影響を受けている。農薬を減らすことでハチへの負の影響は減らせる」と訴えた。
同氏はまた、ネオニコチノイドを暫定使用禁止したEUで、ヒマワリとメイズ(トウモロコシ)の14年の収量が所によっては25%も増えたとする調査結果を指摘。「農薬を大量に使用する『破壊的農業』から、生態系と調和する農業に移行すべきだ」と説いた。
米国環境保護庁(EPA)は2日、ネオニコチノイド系農薬4種で、野外での使用をめぐる新規登録を認めないとする通達を発表。ネオニコチノイドの規制は世界的な趨勢となりつつあるが、その流れに逆行しているのが日本だ。
「子ども・ミツバチ保護法を求める署名」(グリーンピース・ジャパン)