近江八幡は、売り手よし・買い手よし・世間よしの「三方よし」の行動哲学で知られる地域だ。売り手と買い手が満足し、さらに世間、つまり地域社会からもよいと見なされる商いが求められてきた。「近江八幡、そして日本こそ、サステナビリティの価値観を世界に提示していくべきではないか」とピーター氏は強調する。
「これまでグローバル・ネットワークと言えば、海外で作られ日本が後から加わっていた。しかし今回は、日本の地方発でグローバル・ネットワークを作ろうという初の試みだ」招待する人たちは、世界の環境やサステナビリティのオピニオンリーダーたちから推薦してもらった。
ピーター氏は行動の原点について、こう語る。「私が10歳のころ、デンマークで原子力発電の導入が検討された。全国的な反対デモに参加し1万人と10キロを歩いた」。その後政府は原子力を断念、風力やバイオマスなどを国のエネルギー政策の柱に据えた。「市民がボトムアップで政治を変えたこの原体験が大きい」
高校時代、栃木県に1年間ホームステイし、その後英国のシューマッハ・カレッジのコースに参加し世界から集まった30数名と寝食を共にした。それがきっかけとなり日本で起業することに。「今度は自分が若手リーダーたちにチャンスを作り、彼らが望む支援をサポートして行きたい」と語る。「彼らがネットワークすることで、もっと大きな変革力を持ってほしい」
参加者たちは10月16日から3日間、琵琶湖のほとりや禅寺の永源寺などで、NELISのようなネットワークが何を目指し、どんな支援があれば若手リーダーたちの力となりうるかを議論する。大会最後の日には、立命館大学で開催される公開フォーラムで、参加者たちがその内容を発表する。
世界大会を実現するために、若手リーダーたちの渡航費や宿泊費など総額の半分をNELISが負担し、残りの370万円をクラウドファンディングで募集している。

1円でも募集金額に届かないと、成立せず大会を開催することができない。大会の公開フォーラム等に参加できる券や、たねやグループの「クラブハリエ」のお菓子券付きの支援もある。応募締切りは6月21日。
NELISのクラウドファンディングサイト
https://readyfor.jp/projects/NELIS