最後に、チーム対抗の環境クイズが始まった。6月5日の世界環境デーの由来でもある、1972年の「国連人間環境会議」の開催地や、昨年荒川で拾われたペットボトルの数が3万個よりも多いか少ないかなどの問いかけに、○×で答えていく。正解が発表されるたびに歓声があがり、盛り上がりを見せた。

都内の大学生グループは、「ボランティアを検索してこの活動を見つけて参加した。社会人と一緒に活動出来る事は学生にとっては勉強になるし、今後もこのような機会があれば積極的に参加していきたい。」と話す。
オートバックスセブンのCSR担当者は「社員にこういう輪をもっと広げていきたい。その為にまずはどんな雰囲気で開催しているのか見させていただきました」と満足そうだった。
家庭用浄水器メーカーのブリタジャパンのマーケティング担当者は、「昨年に続いて参加した。当社製品は環境にやさしいと社外に発信しているが、ペットボトルの多さを目の前にして、あらためてその意味や伝え方を考え直すきっかけになった」と話す。
今回の参加者には、折り畳みポータブル水筒と浄水した水を配布し、「ペットボトルのごみを増やさない・持ち込まない」という提案も行った。
このような環境活動は、自治体企画のものに企業が参加するというのはよくあるが、なぜ自社で主催し、ステークホルダーとの協働にこだわるのか。リコージャパンのCSR推進部の鳴島里美さんは次のように話した。
「リコーグループでは、特に生物多様性保全の活動に力を入れています。今までも全国で活動は実施してきましたが、社員とその家族だけに留めず、お客様や地域住民にも社会貢献の環を拡げることで、さらに活動を加速させていくことが目的です。これは経営計画にもしっかり盛り込まれています」
リコーグループでは、毎年6月5日をグローバルエコアクションデーとして、ノー残業や節電を社員に呼び掛け、グリーンのグッズを身につけて出社してもらうなど、意識の啓発をして今年で10年目になる。
今年のテーマは、「エコアクションの環を拡げよう!」。日本、アジア・パシフィック、欧州、米州など、世界中のリコーグループ社員約11万人規模のイベントである。さまざまな機会や媒体を通して活動の呼びかけや情報の共有を行うとともに、社員と、家族や友人、地域の方々や顧客とも連携しながら、大きなアクションの環へと成長させていくことを目指す。
今や待ったなしの地球環境に対して、生物多様性保全の活動を今後はさまざまなセクターへの垣根を超え、拡げていくことが、トレンドになりつつあるかもしれない。