ユニリーバなど英米で広がる「取締役会専門部署」とは

記事のポイント


  1. 海外には取締役会の運営を専門にする部署を持つ企業が多い
  2. 「コーポレートセクレタリー」という部署で、取締役の研修も行う
  3. 取締役会の「実効性」の向上にも一役買っている

英ユニリーバや米国のホーム・デポのように海外には「コーポレートセクレタリー」という部署を持つ企業が多い。株主とのコミュニケーション支援や取締役会および指名・報酬などの各委員会の運営などを担う部署だ。取締役会の「実効性」の向上にも一役買っている。(オルタナ副編集長=池田 真隆)

人的資本経営では、取締役会が果たす役割が大きい。CEOが取締役会に提案した成長戦略について、取締役会では人的資本や知的資本などの非財務資本も含めて議論し、決議する。その後、取締役会は経営陣に経営執行の権限を移譲する。

特に重要なのが、監督側の取締役会の実効性だ。株主市場からの期待の整理や中長期の経営戦略の策定、業務執行のモニタリングなどは欠かせない。社外取締役と常勤取締役の情報格差の解消、取締役会と各委員会の連動なども必要だ。

こうした役割を担うのが、「コーポレートセクレタリー」だ。英国や米国ではこの部署を持つ企業が多い。取締役会の運営に加えて、取締役の研修、株主との関係構築、上級管理職と社外取締役との関係構築などがミッションだ。

コーポレートセクレタリーは取締役会直下に

有料会員限定コンテンツ

こちらのコンテンツをご覧いただくには

有料会員登録が必要です。

M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナ輪番編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナ輪番編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

執筆記事一覧
キーワード: #ガバナンス

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。