記事のポイント
- フレンチレストランの「CYCLE」が日本初の欧州プラフリー認証を取得した
- ラップフィルムやプラ包装の削減などの取り組みが評価された
- 循環型ガストロノミーにも取り組んでおり、今回の認証は「大きな意義に」
フレンチレストランの「CYCLE by Mauro Colagreco(スィークル・バイ・マウロ・コラグレコ)」はこのほど、欧州プラスチックフリー認証を取得した。オープン当初から使い捨てプラスチックの削減に取り組んでおり、具体的にはラップフィルムの不使用や食材のプラ包装の削減などを行ってきた。同レストランでは循環型ガストロノミーにも取り組んでいて、今回の認証はこの実践にも「大きな意義を持つ」とした。(オルタナ編集部=萩原 哲郎)
欧州プラスチックフリー認証(Plastic Free Certification)は2018年にイタリアの環境問題の専門家などによって始まった認証制度で、プラスチック削減に取り組むマネジメントシステムや製品、イベントに対し認証をしている。4月25日時点で認証数は世界で52。
CYCLEが取得したマネジメントシステムの認証では、最高グレードのAからEまでの5段階に分かれる。サプライチェーン全体での取り組みが進むほど高い評価を得ることができる。
CYCLEでは2023年のオープン当初から使い捨てプラスチックの削減に取り組むとともに、メニューや店内の備品で生分解可能素材や再生可能素材などを使用。具体的にはラップフィルムの不使用や野菜など食材のプラスチック包装を削減。これらの取り組みが評価され、プラスチックフリー認証グレードBを取得した。
同レストランの名称にも入るフランスのマウロ・コラグレコシェフは「循環型ガストロノミー」を提唱している。これは、有機栽培などで栽培された食材を利用することや料理から生物多様性の維持を支援すること、使い捨てプラスチックの完全排除などが目指されている。CYCLE運営会社は今回の認証取得は「循環型ガストロノミーの実践として、大きな意義を持っている」とした。