「訪れる人はフットサル施設の利用料だけではなく、往復の時間や交通費、人生の貴重な時間を使ってくれている。その人たちが本当に満足してハッピーになってくれたかを常に考える。フットサルをしに来た人だけでなく、応援に来ただけの人も『なんか楽しかった。良かったね』と言って帰ってもらいたいね」。
「MIFA Football Park」は音楽との一体感が売り物だ。お隣にあるライブハウス「豊洲PIT」を目的に来た客は、Parkに併設されているカフェに入ればライブの前後にフットサルの試合を眺めることができる。カフェにも小さなステージがあり、定期的にライブが開かれている。MIFA は地方に出向くこともある。

福島市や長野県北相木村などで、子どもたちを対象に「MIFAスマイルプロジェクト」というイベントを開催、音楽ライブやサッカー教室でたくさんの子どもたちを笑顔にしているという。
■週末の朝は地元住民に無料開放
MIFAが単にフットサル場を運営しているだけではないもう一つの事例が、新しいコミュニケーションを生み出していることだ。地域の特性をリサーチした上で、Parkをコミュニケーションのハブに位置づけている。
施設がある豊洲エリアは高層マンションが続々と立ち並ぶ一方で、古くから住んでいる人たちもいる。MIFAは土日の朝8時から10時まで、フットサルコートをフリーパークとして無料で地域のすべての人たちに開放。地域や家族のコミュニケーションを育む場としている。コートを訪れる顔ぶれは子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで様々だ。
MIFAは決して大きな団体ではないが、音楽とフットボールでつながった人たちが集まることで、熱量の高い意見やアイデアが渦巻き、具現化されているという。小川代表は「苦労という言葉はない、大きな想いの先にあるハッピーに出会うために力を注ぎ、責任を果たす」と話す。
綺麗ごとと思われるかもしれないが、本来の仕事をする意味とは、単に目の前の商品や資料やウェブのやりとりではなく、そのツールをいかに使って周囲の人を幸せに導いていくことなのではないかと気づかされた。