■フィッシャーマンジャパンを支える起業家たち
フィッシャーマンジャパンは、ヤフーのネットワークなどを活かした多彩なサポーターに支えられている。例えば、フィッシャーマンジャパンのエバンジェリスト(伝道師)として活動している小澤亮氏。ヤフーで4年間営業・コンサルタント業務に従事後、2012年に独立。地方で食系のネットショップの立ち上げや、生産者の広報を支援しており、今回のイベントでも、SNSによる情報発信を担当した。

フードコーディネーターで、食品卸商社に12年勤務した後に「おうち居酒屋プランナー」として活動している脇田朋子氏は、三陸から届いた旬の食材を一番美味しく食べられる調理方法の助言などを行った。当日は、参加者に対して食材の説明もしていた。開催場所の「Rock Hills Garden」を運営するファイアープレイス代表の渡邉知氏はリクルートなどに勤務した後、自治体のマーケティングやPR活動、地域ブランドづくりに従事し、今年7月に場づくりで社会課題の解決に寄与する会社と同社を設立。今後も「FISHERMAN BBQ」とコラボし、プレミアム・バーベキューのブランドとして育てていく予定だそうだ。

このような、東京でのネットワーキング、“共感の輪”の構築は、三陸の漁業関係者だけで実現するのは難しいかもしれない。一方で、企業が前面に出すぎても反発を買いかねない。今回の取り組みではヤフーの長谷川氏が、時には復興支援室マネジャーとしてリーダーになり、時にはフィッシャーマンジャパンの事務局として裏方に徹し、状況に応じて役割を変えているところがチームワークにつながっているのかもしれない。
■個人事業主としてのCSR