リコーは8月21日、神奈川県海老名市に複合施設「リコーフューチャーハウス(RICOH Future House)」をオープンした。カフェレストランやイベントスペース、子ども向けの科学や技術の学習エリアなどで構成する施設だ。リコーフューチャーハウスの目的とはどのようなものか。立ち上げに関わった二人から、これまでの経緯と施設にかける期待を聞いた。(CSR48、前田建設工業=渡辺千尋)
■最大の魅力は子どもたちの学びの場「コサイエ」

リコーフューチャーハウスは、海老名駅西口の再開発地区に建設されたプロムナード沿いに建つ、4階建ての大きな「家」だ。通りに面した壁面は全面ガラス張りで、中の様子を窺い知ることができる。
1階にあるカフェレストランは、ベビーカーが余裕で通れるゆったりした通路、親子が並んで座れるテーブルなど、広々とした空間が心地よい。希少価値のある藤沢市産の「みやじ豚」や、海老名市の酒蔵「泉橋酒造」が造る地酒など、地産地消にこだわった食材を味わえる。2階はイベントスペース、4階はコワーキングスペース(共同オフィス)という構成だ。
この施設の最大の魅力は、3階に開設された学びの場「コサイエ」。子どもたちが実験や体験を通して自分の興味を追求できるスペースで、日本科学未来館との共同プログラムも予定されている。
子どもたちが使う椅子やテーブルなどはリコーが地元住民と森林の保全活動を行っている「リコーえなの森」(岐阜県恵那市)の間伐材を利用し、温かみと味わいのある空間を演出している。「知識創造を簡単にできる場所」とリコーは位置付けている。
■地元に貢献しながら収益も生みたい