■「挑戦と失敗が許容される社会に」
出場者の一人、NPO法人Homedoor(ホームドア/大阪市)の川口加奈理事長は、14歳から炊き出しの手伝いに参加するなど、ホームレス問題に取り組んできた。2010年には19歳でNPOを設立。大阪が抱えるホームレス・放置自転車の2大問題を解決するために、シェアサイクル「ハブチャリ」などを展開し、ホームレスや生活保護受給者の自立支援と雇用創出を目指している。

川口さんは「Googleインパクトチャレンジ」のグランプリに選ばれ、5000万円の支援を受けるなど、注目を集める社会起業家の一人でもある。
「次の10年で何ができるのか」「路上を取り巻く課題を解決するには何が必要なのか」――。5人の伴走者とともに、自分自身とホームレス問題に改めて向き合ったとき、当事者の問題だけにするのではなく、より多くの人に「誰でもなり得ること」として自分事化してもらうことの重要性を認識したという。
川口さんは「どんだけ失敗しても、ホームレスにならずに済む社会が作れたとき、日本は、挑戦がより生まれやすい社会になるのではないか」とコメントしている。
■大企業の経営陣、起業家ら73人が伴走支援