ダイサギ、チュウサギ、コサギとも、いずれも全身の羽毛が真っ白で脚が黒い。ただし、コサギは脚先の指にあたる部分が黄色い。この部分は、裏も黄色で飛び去るときにもよく目立つ。また、ダイサギとチュウサギの嘴は、黄色っぽいが、コサギの嘴は黒いなど、コサギは白鷺の中でも比較的区別しやすい。

ダイサギとチュウサギは、並んでいると大きさが明らかに違うが、全身の白い羽毛の他、「爪先」まで黒い脚、黄色い嘴など全体のイメージは大変よく似ている。遠くに単独でいる場合などで、大きさの比較ができないときは、正直、見分けづらい。
一応、ダイサギに比べてチュウサギは頭部が丸みを帯びていて嘴がやや短い、ダイサギは「目じり」(口角の切れ込み)がチュウサギより切れ長、といった特徴が挙げられる。ただし、いずれも見る角度によって同一個体でも違ったようにも見えるから注意が必要だ。

サギ類は、よく同じ場所に集まる。東京港野鳥公園で1年中観察できる灰色のサギ、アオサギは、比較的観察、識別しやすいサギだが、ダイサギと似たような大きさだ。従って、近くにアオサギがいれば、アオサギとの比較で、遠くからでもダイサギか、チュウサギかを推定できる。カモなど、よく見かける他の野鳥との比較でも大きさの見当をつけることは可能だ。もちろん、野鳥観察の目的は種を特定することではない。目的や楽しみ方は人それぞれ。白いサギは「白鷺」とくくって何の問題もない。