グーグルの平山氏は華麗なキャリアを積んできたが、出産と育児で大きく環境が変わった時、会社に復帰できるか不安になったという。夫から「君の能力を発揮できなくなるのはもったいない。社会に還元すべきだ」と背中を押された経験を語り、「この20年で働き方が多様化しているが、もっと在宅ワークが認められるようになって欲しい」と訴えた。

佐藤氏は幼い時からアパレル界で働くと決めて、その世界に飛び込んだ。アッシュ・ペー・フランスでは唯一の女性役員だが、男女の意識はないという。男女の持ち味は違うので、それぞれの特徴を活かすという発想の大切さを強調していた。
複数の外資系企業を経て、子育ても経験した篠田氏は「キャリアの為に働いているのではない。手段と目的を間違えてはならない」と目的を見失わない事を訴えた。 賛否両論はあっても、とにかくやってみることが大切と強調し、「役割を押し付けられたと思うのではなく、自分で選んだのだと思って踏み出すことが大事」と話した。
参加者から「どうすればチームメンバーが産休を取得しやすいような優しい仕組みが出来るか」という質問が出たところ、パネラーたちからは「人に優しいという発想からでは会社は本気にはならない。困っているところから組織は変わっていく」という回答が出された。「周囲からの様々なノイズについての処方箋を聞きたい」という声には、「自分が何をやりたいかにフォーカスして欲しい。部署の意思決定権者じゃない人の意見には耳を貸さないことも必要」とアドバイスがあった。
■本音で語り合える場づくり