記事のポイント
- 日本気候リーダーズ・パートナーシップは気候変動に関するイベントを開いた
- 小池百合子・東京都知事が登壇し、日本のエネルギー政策を語った
- 実行に移すことの重要性を語り、政府に再エネの導入を加速するよう訴えた
再生可能エネルギーの推進を目指す団体「日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)」などは8月7日、東京渋谷で気候変動とエネルギーをテーマにしたイベントを開いた。同イベントには、小池百合子・東京都知事が登壇し、JCLP共同代表で戸田建設の今井雅則会長と対談した。小池都知事は、ホルムズ海峡を巡る緊張などでエネルギー安全保障への懸念が高まる中、「議論ばかりではなく、アクションとアンサーを出していく時期だ」と語り、政府に再エネの導入を加速するよう訴えた。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)

小池都知事は、現在のエネルギー問題について「国策として考えなければならない」と言い切った。国際情勢が厳しさを増す中、日本が海外の化石燃料に依存する構造を改める必要性を強調した。
その上で、危機を共有することがイノベーションや新産業を生み出す契機になると語った。1979年のイラン革命を例に挙げ、石油危機を背景に太陽光パネルやハイブリッド車などの技術が発展したことに触れ、「今回も、とりあえず危機を凌ぐのではなく、本格的な戦略・戦術を持って進むことが重要」と話した。
東京都では、HTT(電力を「減らす・創る・蓄める」)を掲げ、太陽光発電や蓄電池、住宅の断熱などを推進する。新築戸建て住宅への太陽光発電設備の設置を事業者に義務付ける制度も導入した。
■小池都知事「トークオンリーではいけない」
小池都知事は、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、電力料金の低減と災害時の電力確保を同時に実現し、「生活を守ることがエネルギー安全保障にもつながる」と説明した。
戸田建設の今井会長も、再エネや省エネへの投資は「豊かになるし、強くなる」と強調した。家庭や工場での取り組みが全国に広がれば、日本全体のエネルギー安全保障を高めることにつながると語った。
小池知事は、「ずっと議論していて何もしないのではなく、技術的にどう回避するか答えを出さなければならない」と語句を強めた。「ノーアクション、トークオンリーではなく、アクションとアンサーを出していく時期に来ている」と呼びかけた。
■8月8日は「暑すぎる夏を終わらせる日」
JCLPは、再エネ推進を促し、脱炭素社会の実現を目指す団体だ。リコーやイオン、ソフトバンクなど237社が加盟しており、政策提言なども行う。7月30日には、化石燃料依存から脱却し、再エネの拡大を図る政策提言を公開した。
JCLPはビジネスパーソンだけでなく、一般層にも気候変動の問題を広めるため、JAPAN8・8PROJECT(ジャパン8・8プロジェクト)実行委員会を立ち上げた。同委員会が主催として開いたのが、「暑すぎる夏を終わらせる日」というイベントだ。
イベント名の「暑すぎる夏を終わらせる日」とは、実際にJCLPが25年8月8日に日本記念日協会(長野県佐久市)に記念日登録した名称でもある。一年で最も暑い時期を記念日として登録することで、地球温暖化の問題を普及・啓発することが狙いだ。
2026年からは、この記念日を普及・啓発するため、8月1日から9日までを「暑すぎる夏を終わらせるWEEK(ウィーク)」としてイベントなどを展開した。7日に同ウィークのフラッグシップイベントとして、大型イベントを開いた。
当日は、北海道大学の吉沢直講師が、気候変動が日本のスキー場経営に与える影響を分析した研究成果を初めて公開した。気温上昇が下水道インフラに与える影響について、日本下水道協会が語った。
東京大学大気海洋研究所の渡部雅浩・教授(極端気象アトリビューションセンター共同代表)らは、7月下旬の猛暑について、気候変動によって何倍起きやすくなったのか、科学的根拠を示した。


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