COP22マラケシュ会議~パリ協定はより強固に
WWFジャパン気候変動・エネルギープロジェクトリーダーの小西雅子です。
世紀の温暖化対策の国際協定「パリ協定」が2015年末に採択されてから、わずか11か月で発効しました。

パリ協定とは、深刻化する一方の温暖化の悪影響を抑えるために、産業革命前に比べて気温上昇を2度未満に抑えることをめざし、今世紀末に人間活動による温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを掲げた画期的な国際条約です。
実は、こういった国連の国際条約は、採択されても一定数以上の国が参加する(批准する)と表明しないと効力を持ちません。パリ協定の場合は、世界の55%以上の排出量を占める55か国以上が批准してはじめて効力を持ちます。今回は、アメリカや中国をはじめ、インドまでこぞって2016年9月から10月にかけて批准したことによって、パリ協定は前代未聞の速さで発効が決まったのです。
発効後、初めて開かれる第1回目のパリ協定締約国会合が、2016年11月7日から18日までモロッコ・マラケシュで開催されていた第22回国連気候変動枠組条約及び第12回京都議定書締約国会合(COP22/CMP12)で開催されました。
ジェットコースターのようなCOP22だったが、期待された成果を上げた