
米ジェロニモエナジー(本社ミネソタ州)は、定額購入型の商業用再生可能エネルギーを提供する「再生可能プロジェクトユニット(REP-Units)」を発表した。企業が莫大な設備投資をかけずに、低コストで風力と太陽光による再生可能エネルギーの利用を可能にする。2018年からミネソタ州やイリノイ州を中心に米国中部から東部の約30州にサービスを提供する。(寺町 幸枝)
再生可能エネルギーへの需要は高まる一方で、自社でソーラーパネルや風力発電装置を賄うには、これまで多額の投資が必要だった。そのため、再生可能エネルギー発電施設からの電力購入は特に商業用として広まりつつある。しかし、ジェロニモエネジーのディッド・リーマー副社長は「これまで再生可能エネルギーの電力購入については、幾つかの障害やリスクがあった」と指摘する。
例えば、日照時間の多いエリアや、風速の強い地域で産出される電力は、それ以外の場所に比べて電力は安価になるが、必要な地域まで引き入れるインフラが整っていない。また長期契約を求められるケースや電力料金が不安定という傾向がある。さらに、非再生エネルギーよりも高額な費用を投資する価値を、推し量るのが難しいというリスクもある。