
[Sustainablebrands.comから翻訳・転載] ファッション業界とグッド・ライフ
このセッションでは、「ファッション業界を再デザインする」をテーマに、どうサステナブルな取り組みを実践し、ファッション業界が抱える社会的課題をどうビジネスチャンスにしていくかが話し合われた。(翻訳:小松遥香)
サプライチェーン上には多くのビジネスチャンスがある。ファッション業界は、生産から輸送、不動産から廃棄物の管理までさまざまな産業が関わり成立している。同業界は、2.5兆ドル規模で世界人口のうち約1.5億人が日々働いており、サプライチェーンで働く人の8割は女性だ。
世界の二酸化炭素排出量の1割はファッション業界から出されており、世界の産業廃水排出量の2割も同業界が占めている。さらに、製品のライフサイクルの最終段階で、85%の繊維は廃棄され、その総量は年間210億トンに及ぶと言われる。
今回のモデレーターは、グラスゴー・カレドニアン大学(GCU)フェアファッションセンターのフランク・ザンブレリ専務理事。その他の登壇者は、同大学の創設者のカラ・スミス氏とカルバンクラインやトミーヒルフィガーなどを所有するアパレル企業ピーヴィーエイチの最高リスク管理責任者(CRO)であるメラニー・ステイナー氏だった。
GCUフェアファッションセンターが考える「グッド・ライフ」とは、全ての企業が経済的利益を追求しながらも環境に配慮し、社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)とエシカルなビジネスを行っていくことに主体的に取り組むことである。