「この動きは日本政府やビジネス界あげての女性活躍推進の動きなどに裏打ちされた結果ではないか」と国連広報センター所長の根本かおる氏は指摘する。
昨年HAPPY WOMAN のイベントが大々的に報道されたことに加え、花屋がミモザの日を謳うキャンペーンを展開したことが影響しているかもしれない。
根本氏は、今年のHAPPY WOMAN FESTA2018 Shibuyaのオープニングセッションで、現アントニオ・グテーレス国連事務総長のジェンダー平等に向けたリーダーシップにより、国連幹部における男女比50:50が達成されたと述べ、グテーレス国連事務総長からの動画メッセージも紹介した。

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今こそ聞きたい!本音で語る女性活躍推進~私たちのリアル~
同会場では、女性のためのライフデザインセミナー『HAPPY WOMAN LABO』のトークセッションが開催され、エンディングのセッションでは、「今こそ聞きたい!本音で語る女性活躍推進~私たちのリアル~」と題して、企業の各世代の女性が登壇した。
冒頭では、世界のジェンダーギャップ指数114位と過去最低に順位を落とした日本の現状と、無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)について、男女格差の是正には217年かかるとする世界経済フォーラム(WEF)の試算などが紹介された。
ANA人財戦略室人事部の高橋礼奈氏は、男性が大多数を占めるグランドハンドリングという地上勤務になり、筋トレに励んでまで男性に近づこうと頑張っていた時期を振り返る。先輩からの「あなたはあなたでしかない」という言葉にハッとする。無理して違う自分になるのではなく、自分らしくあることの大切さを後輩たちに伝えていきたいと述べた。
ファーストリテイリング人事部の幸あかり氏は、女性だから男性だからということではなく、誰もが働きやすい職場を目指すべきと述べた。
前田建設工業先進設計開発部の窪崎小巻氏は、双子を保育園に送り迎えしている姿を見守ってくれた近隣の壮年から「よく頑張ったね」と声をかけられ涙があふれたというエピソードを話し、社会の皆に支えられていることを実感したと紹介した。
American Express International,Inc. 法人事業部門事業推進部の吉田淳子氏は、子育ての際に「ベビーシッターを雇うなら僕が会社を辞めるよ」と言った夫の言葉を紹介しながら、キャリア優先思考から一度冷静になって、子育てという醍醐味を味わうことができたと語った。


私たちのリアルは、100人いれば100通りの人生があるように、それぞれが互いを認め合い尊重できる社会をつくることからはじまる。社会の制度に翻弄されず、しなやかに自分の生き方を選びとっている登壇者の言葉に、来場者からは共感の声が聞かれた。
今後、HAPPY WOMAN FESTAは2025年までに全都道府県での開催を見込んでいる。この動きが社会的ムーブメントとなり、ジェンダー平等の実現となれば、女性だけでなく誰もがいきいきと、自分らしく生きられる社会になっていくだろう。
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