■「容器の2030年ビジョン」の取り組みに寄せて
東京2020組織委員会 荒田有紀さん
日本コカ・コーラ様が発表した「容器の2030年ビジョン」を見て、「とても野心的な目標だな」と思いました。東京2020組織委員会も、持続可能性運営計画を発表しましたが、「ストレッチな目標がある」と専門家から評価をいただいていたので、ともにサスティナビリティーの課題に取り組む仲間として頼もしく感じています。
また、アウトプット(排出)だけでなく、インプット(物品の調達)の段階から資源管理を意識していることも、資源を一切ムダにしない「ゼロウェイスティング」という目標を掲げている私たちと共通点があると思いました。
オリンピック・パラリンピック競技大会のような数百万人が訪れる巨大イベントでは、短期間で大量のゴミが出ます。ゴミを減らすには、分かりやすくて誰もがゴミの分別をしやすい回収ボックスを設置するなどアウトプット側の対策はもちろん、食事の分量調整や容器・包装の削減など、インプット側の管理を徹底させる必要があります。すでに仮設会場で使用する資材やオフィスの什器も、最初から再使用・再生利用されることを検討して調達しています。
ゼロウェイスティングを2020年以降につなげるためには、資源の循環ストーリーを見せることが大切です。自分が使った資源がどのように作られたのか知り、使った後どのようになるのかを想像して行動してもらう。一人でできることは小さなことかもしれませんが、積み重ねることでゼロウェイスティングが実現する。こうした取り組みの精神を次の世代へとつないでもらいたいですね。

*この記事は、日本コカ・コーラ(株)のCSRサイトから転載しました。