
しかし、フタを開けて見ると、主催者発表で2万5千人、調査会社発表で1万5千人が集まった。破壊者は紛れ込まず、最後まで平和なデモだった。黄色いベストの姿もちらほらと見えた。
その一人、ジェローム・ディルシュ氏になぜ環境デモに参加したのかと聞くと、「貧しい人の場合、収入に占める炭素税の割合が高くなる。これはおかしい。富裕層からもっと取るべき。環境正義と社会正義は同じ闘いだ」と話した。黄色いベストのデモには先週から参加しているという。
行進の最終地、レピュブリック広場で黄色いベストのバンジャマン・カスティヨ氏が演説した。
「2年前までインドネシアで国際企業の管理職をしていたが、地球のために良くない仕事で、一番弱い人たちを搾取し、裕福な人たちをさらに富ますために働いていると思い、辞めた。2017年に創出された富の80パーセントが20パーセントの最富裕層のものになっている。緑のベストも黄色いベストも闘いは同じだ」と訴えた。
デモの呼びかけ人の一人で映画「TOMORROW パーマネントライフを探して」のシリル・ディオン監督は「我々が行進したのは、一番弱い人たちが生きていけるように環境正義を要求するためだ」と締めくくった。
