
「黄色いベスト」デモで揺れるフランスで12月8日、気候変動抑制を訴えるデモがあった。ポーランドで開催中のCOP24に合わせたもので、パリでは2万5千人が参加した。一部の黄色いベストも混じり、「気候変動も社会的な闘いも根は同じ」と訴え、少数の富裕層が温暖効果ガスの半分を出していると批判した。相反勢力と見られていた「黄色いベスト」と環境保護派が手を結んだことで、マクロン政権への批判はより強まった。(パリ=羽生のり子)
気候変動デモは、COP24の期間中に開催することを複数の環境NGOがかなり前に決めていた。しかし同日に黄色いベストが行路に近いシャンゼリゼでデモをすることがわかったため、急きょ変更し、シャンゼリゼの対極にあるパリ東部を歩いた。
破壊者が紛れ込むことを危惧し、参加をやめたWWFのような団体もあった。ヨーロッパ・エコロジー=緑の党は、ガソリン・軽油代に含まれる炭素税の上昇に反対する黄色いベストに疑問を持ち、参加を呼びかけなかった。