WICIジャパン(事務局:東京都新宿区、会長昆政彦)は11月30日、第6回「統合報告優秀企業賞」の表彰式を開いた。統合報告優秀企業大賞には、MS&ADインシュアランスグループホールディングスが輝いた。(オルタナ総研スペシャリスト=室井 孝之)

表彰の目的は、財務報告に事業活動の価値創造を支える経営資源を加え、ステークホルダーが企業の価値創造活動を適確に捉えられる報告書を企業に促すことにある。対象は、東証一部上場時価総額上位300社に加えIR相当報告書発行体159社である。
松島憲之審査委員長(三菱UFJモルガン・スタンレ―リサーチ&コンサルティングチーフアドバイサー)は、「審査ポイントは、財務情報、非財務情報が、定量的、定性的に整理され、価値創造ストーリーが明瞭に記されているかである。得点が低い項目は、株価のパフォーマンス実績/評価、やや低い項目は、過去の戦略と評価、過去の資本/財務政策、将来の財務戦略だった。トップメッセージは、社長自ら語っているかも重要なポイントである」と講評した。
審査委員の河口真理子大和総研調査本部主席研究員は、「体幹すなわち企業理念、ミッションがしっかりしている。投資家に理解して欲しいと考える会社が増えた」と述べた。
受賞企業は次の通り。
「統合報告 優秀企業大賞」:MS&ADホールディングス
「統合報告 優秀企業賞」:味の素、コニカミノルタ、大和ハウス工業、日本精工
「統合報告 奨励賞」:シスメックス、丸井グループ