■「対処療法ではない」対策を

NPO法人ICYEジャパン(東京・新宿)は、アジア、アフリカ、中南米、欧州の世界43か国でボランティアやインターンの派遣・受け入れを行っている。ドイツに本部を置くICYE(国際文化青年交換連盟)の日本法人で、1958年に日本キリスト教奉仕団(JCWS)が母体となって活動を開始した。
事務局の又吉莉奈さんは、大学で教育学を専攻し、南アフリカ共和国に留学した経験から、「世界を知りたい」と思う人たちのために働きたいと考え、ICYEジャパンに入職した。
働きがいを感じる一方で、専任の事務局スタッフは一人のため、日々の仕事に追われ、仕事が属人的になりやすかった。
「プログラムの質を高め、団体の可能性を広げる新しい企画にもチャレンジしたい」と語る又吉さんは、ルーティン業務を効率化し、新たな仕事に取り組める時間の確保を目指す。要因解析の結果、業務の「見える化」や、ルール化の必要性などが見えてきた。
細見純子講師(中部品質管理協会企画部次長)は「問題に気付くことが一番重要。頑張れば一人で業務がまわるかもしれないが、より良い仕事をしたいという思いがあれば、ありたい姿を描いて、何が足りていないのか、深いところで考える必要がある」と話す。
さらに「問題点に気付くと、すぐに対策を立てたくなってしまう。それ自体は良いことだが、じっくりと真因を探らなければ、対処療法で終わってしまう」と強調した。
■決まった議題をどう遂行するか