■信頼関係が芽生え良好なパートナーシップに
上越では昨年から高福連携に取り組み始めた。上越管理事務所の遠藤充彦副所長は「高速道路を資源としてなにか役に立てないか」という思いがあり、社会福祉協議会などと相談しながら計画していったという。
今年度、6回目の作業となるが、回を重ねるごとにNEXCO東日本の社員と各施設の職員、障がい者の方たちとの信頼関係も育まれているようだ。社員の一人は、何度も参加する人と顔見知りになり、作業の合間には好きな歌手のことなど世間話をする関係になってきた。
「事業が始まった頃はお互い手探りだった」と施設の職員は振り返る。「自分たちがどういった働きをするか分からなかったと思う。我々も何を求められているのか。一年かけてできること、求められていることのすり合わせをしていった」。

昨年の作業は草取りだけだったが、今年度から新たに花壇の作業がスタート。きっかけとなったのは昨年、すべての作業を終えた後に行った振り返りの会議だ。
上越市・妙高市の施設職員、NEXCO東日本上越管理事務所、ネクスコ・メンテナンス新潟上越事業所の社員が集まり、「一年やってみてどうだったか、翌年はどうするか」について意見交換をした。施設側から、草取りだけでなく他の作業もさせてほしいという要望から実現に至った。
高福連携のロゴマークの意味は「高速道路の上に人という字を置き、右側がNEXCO東日本、左側がパートナーを表し、お互いに支え合う」とある。「高福連携」を通じて、地域の多くの団体が関わりあい、良好なパートナーシップを地道に育んでいる。

■広がりとともに、地道な継続性が大切