
EuPC(本部:ブリュッセル)は欧州のプラスチック業界を代表する団体で、EU圏外のノルウェー、スイス、イギリス、トルコも含む。国レベルの業界団体と分野別の業界団体を合わせ45団体が加入している。企業総数は5万以上にのぼる。
「脱プラスチック」に対するEuPCの抵抗は強い。2020年3月5日にオランダ、フランス、デンマーク、ドイツの主導で正式に始まった「欧州プラスチック協定」に署名しなかったのだ。
これはリサイクル、リユースを促進して欧州全体でプラスチックの循環経済を構築することを目的とする協定だ。政府、企業、業界団体、NGOが署名している。署名は自由意志によるが、いったん署名すると、毎年報告書を出す義務が生じる。
EuPCのプレスリリースによれば、署名を拒否した理由は、自分たちはすでに「脱プラスチック」のEU指令に沿ってできる国内法に対応できるよう非常に努力をしているから、早急に決めても長期的な解決にはならないから、使い捨てプラスチックを減らしてリサイクルを増やしても、ゴミの管理や(消費者の)振る舞いが悪ければ解決にはならないから、などだった。
米国では、コロナ禍に乗じてプラスチック業界が反撃を始めた。欧州でも、業界が脱プラスチックの動きを鈍らせようとしている。