欧州では2019年、欧州食品安全機関(EFSA)が、マンゼブは内分泌かく乱物質で、生殖をそ害し、鳥類、哺乳類などに有害であるため認可すべきではないとの意見書を出した。
欧州化学物質庁(ECHA)のリスク評価委員会も同年、代謝物質のエチレンチオウレア(ETU)で胎児の脳に髄膜脳瘤などの奇形が生じるという重大なリスクがあることから、マンゼブを生殖に有害なレベル「1B」と認定した。
フランスの国立食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は2020年4月、認可期間(2021年1月)が切れるが切れたら再認可しないよう欧州委員会に意見を提出していた。
フランスの有力な反農薬NGO「未来の世代」は、「長年この農薬の禁止を訴えてきたNGOにとって大きな勝利だ」と歓迎を表明した。欧州の複数の反農薬NGOは、「有機農業で実施しているように、菌に強い品種を選ベばマンゼブを使わずに済む」と主張している。