有料化によってレジ袋は「タダでもらえて当たり前のもの」から「自分で持ち歩く、もしくは購入するもの」という認識に変化しつつある。いままでレジ袋を断るのは、環境意識の高い人だけだったが、いまや社会全体の中であたらしい当たり前として(仕方なくかもしれないが)受け入れられたように思える。
レジ袋の削減自体が環境に与える影響はごくわずかだが、レジ袋有料化はマイ箸やマイボトル、はたまたカーシェアリングなどさまざまな方面にも、「あたらしい当たり前」が広がっていく可能性を示唆している。人々の意識を変化させるトリガーになったという意味では、非常に大きな影響をもたらしたといえるのではないだろうか。
しかし、忘れてはいけないのは、日本はレジ袋有料化後進国であるということだ。すでに2018年の時点で、プラスチック製買い物袋の有料化もしくは禁止にしている国は、フランスやイタリアなど世界127ヶ国以上。2050年までに温室効果ガス実質ゼロを宣言した日本には、レジ袋以外にもまだまだ変化する余地が残されている。