■31歳の事務局長が語る、大丸有SDGsACT5
■CSRリレーコラム(9)
企業のCSR担当者によるリレーコラムを始めます。参加するのは、12社のCSR担当者の皆さん。SDGsや脱炭素など、サステナビリティの潮流は高まるばかりです。CSR活動もますます重要になっています。各企業の担当者には、「自社の一押し活動」から日々の悩みなどを書いていただきます。第9弾は三菱地所サステナビリティ推進部の長井頼寛さんです。
*CSRリレーコラム参加企業一覧
フジテレビジョン
リコージャパン
日本航空
セブン&アイ・ホールディングス
リクルート
千代田化工建設
帝人
トヨタ自動車
ゴールドマン・サックス
三菱地所
ミツカン
MS&ADインシュアランスグループホールディングス
「当社が本当にやるべきことって何だろう?」
三菱地所は社会基盤である「まち」をつくるデベロッパーである。「まちづくり」は経済、社会、環境に大きなインパクトを与える事業であり、私はそこに魅力を感じて入社した。(長井頼寛=三菱地所 サステナビリティ推進部)
自分たちの仕事が、お客様の時間や空間の質の向上に貢献できているという実感もある。ただそれでも「まだ他にも何かあるんじゃないか」という思いが、年齢を重ねるごとに強くなっていた。
そんな頃、私にとって運命的な出来事が起こった。農林中央金庫のIさんとの出会いである。年齢が近いこともあって出会ってすぐに意気投合し、まちや地域の将来について、更には自分達がなすべき役割について、飲みながら熱く語り合う間柄になった。
持続可能な社会にするために「自分たち世代が取り組むべきプロジェクト」、夜な夜な酒を飲みながら練り上げた我々の構想は段々と形を成していき、「大丸有SDGsACT5」として昨年からスタートした。

大丸有SDGsACT5は、農林中央金庫、日経グループ、当社を中心に、大丸有(大手町、丸の内、有楽町)エリア内外の企業や個人が連携してSDGs達成に向けた多様な活動を推進するプロジェクトである。
初年度であった昨年は、「サステナブルフード」「気候変動と資源循環」等の5つのテーマを掲げ、期間中に35個のアクションを展開、企業・団体約45者とのパートナーシップを実現した。
私は、この活動を通じて「大丸有エリアを起点に社会課題解決型のコミュニティを形成する」ことを目指している。日本を代表するビジネス街であるこのエリアには、大企業を中心に4300もの事業所が所在し、28万人の就業者に加えて多くの来街者も訪れる。
私とIさんとの出会いがこのプロジェクトのきっかけになったように、多様なリソースを持つ企業や個人が有機的に繋がれば、ここから社会課題の解決に向けた大きな力が生まれると信じているのだ。
開催期間中のシティドレッシング ACT5メンバーポイントアプリ画面
本年度は、個人の参加を促す仕組みとしてACT5メンバーポイントアプリを開発、実装した。各アクションへの参加やマイバッグやマイボトルの利用等、サステナブルな行動に対してポイントが付与されるアプリだ。貯まったポイントはエシカルな商品との交換や社会貢献活動への寄付等に利用できる。
今SDGsは行動の10年に入っている。まちがOne TeamとなってSDGsに取り組む仕組みを作り、行動を先導していくことは、デベロッパーである当社が果たすべき役割のひとつだと認識し、今後も全力で取り組んでいくつもりである。