特に8プロジェクトの中でも、93.6%と最も高いサステナビリティ評定を受けたのが、アル・ワスル・プラザにあるドーム型スチール製トレリスだ。

デザインは、ドバイ南部の砂漠地帯にあるサルク・アル・ハディード遺跡で発見された黄金の指輪にヒントを得た。制作過程で何度も見直しが行われ、各ブラケットの重さを1kg以上軽くすることに成功。その結果、41トンを超えるCO2を削減できた。
大きさは幅130m、高さ67.5m、重量は500t以上に及ぶ。トレリスを構成するスチールの地球温暖化係数を、建設業界の平均より20%低く抑えることに成功している。
トレリス建設時に使われた移動性起重機のカーボンフットプリントは、オフセット・クレジットを購入し、相殺している。これを通して、インドネシアの地域型風力発電所の開発を支える。
また建築に使われた高強度コンクリートブロックの99.98%に当たる4000tを再利用、またはリサイクルした。

トレリスに次ぎ、91.6%のサステナビリティ評定と認められたアル・ワスル・プラザは、オリンピックサイズ・プール約300個分に相当する面積を持つ。ここに200台以上のプロジェクターを設置。世界でも最大級の360度プロジェクタースクリーンとして、映画や照明を映し出し、コンサートやイベントなどを開催する。
