
昨年8月に高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)で発生した炉心の燃料中継装置の破損トラブルで、日本原子力開発機構は2月14日、破損した装置の撤去や交換などに13億8千万円の追加費用が発生することを明らかにした。
昨年8月のトラブルでは、炉心での燃料交換に使用する重さ3.3トンの燃料中継装置が約2メートル吊り上げた状態から落下。炉内で変形し、引き抜けなくなっていた。この燃料中継装置の新造に4億4千万円、装置の引き抜きのための工事や追加試験などに9億4千万円が必要という。
これらの作業はいずれも東芝が受注した。もんじゅは1995年のナトリウム漏れ事故による長期の停止を経て昨年5月に運転を再開したが、今回の事故で再び休止を余儀なくされている。これまでにもんじゅの建設や維持などに約9千億円が投じられた。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年2月15日