■ウォータースタンド(オルタナ69号「アウトサイド・イン、さらに進化・進化」特集先出し)■
ウォータースタンド(さいたま市)は、水道直結ウォーターサーバーのレンタル事業を行っている。これを給水スポットとして全国に普及させることで「マイボトルを持ち歩く文化」を根付かせ、2030年までに日本の使い捨てペットボトル約30億本の削減を目指す。(オルタナ副編集長・長濱慎)

■プラごみ問題の解決を決意し社名変更
「以前はマイクロプラの『マ』の字も知らなかったのですが、海に流れ出たプラスチックが環境に深刻な影響を与えていることをニュースで知りました。特にウミガメの鼻にストローが刺さっている映像は衝撃的で、当社のウォーターサーバー事業を通して、プラスチックごみ問題の一因となっている使い捨てペットボトルを削減できないかと考えたのです」
ウォータースタンドの本多均(ひとし)社長は、こう語る。同社は1969年に創業し、オフィスの環境衛生商品や空気清浄機のレンタルなど複数の事業を展開していた。そこからメイン事業をウォーターサーバーのレンタルに絞り、2018年に会社名をそれまでのジャストからウォータースタンドに変更した。

「他にはボトルウォーターの宅配も行っていました。しかし、そのためにプラスチックのボトルを大量に生産し、出荷・配送する間に大量のCO2を出していたことに気づき、撤退を決めました。約3年の移行期間を設けてスタッフはウォーターサーバー事業に移ってもらい、お客さまにも切り替えをおすすめしました」
ウォータースタンドが提供するウォーターサーバーは、水道に直接つなげて使える気軽さが特徴だ。フィルターはROフィルター(逆浸透膜)・ナノトラップ(静電吸着)フィルターの2種あり、水道水を濾過し、温水・冷水・常温水の3種類を作れる。
メンテナンスはフィルターの交換で済むため、ボトルウォーターのようにプラスチックボトルを交換する手間がなく、輸送にかかるCO2も削減できる。
ウォータースタンドはマイボトルの普及にも力を入れており、すでに企業などに10万本以上を無償配布している。「マイボトルを携帯し、給水スポットに置いたウォーターサーバーで給水する」という、新しいライフスタイルを広げるのが狙いだ。
「まずは社内でやってみようと社員全員にボトルを配ったところ、数カ月で明らかな変化が起きました。誰も会議にペットボトルを持ち込まなくなり、自販機が不要になったのです。これを社外に広げていけば、ペットボトル削減に貢献できるという手応えを感じました」

■社会課題解決のためならライバル参入は大歓迎
ウォータースタンドは2019年6月、さいたま市とプラスチックごみ削減に向けた協定を締結。市内160カ所以上あるすべての公立小中学校に、ウォーターサーバーを無償で提供した。