記事のポイント
- 「とうほくSDGsアワード」は東北6県のサステナブルな取り組みを表彰
- 第1回目の今回は、ASC認証を国内初取得した南三陸町の「たみこの海パック」が大賞に
- 防犯意識向上と、地域コミュニティづくりのプロジェクトがそれぞれ優秀賞に
一般社団法人「SDGsとうほく」と東北大学大学院経済学研究科は9月17日、「第1回とうほくSDGsアワード2022」の表彰式を開いた。大賞は、カキ養殖が国内初のASC認証を取得した南三陸町の、海産物詰め合わせ販売などを行う「たみこの海パック」となった。優秀賞2件、奨励賞4件、審査員特別賞1件も発表した。(オルタナ編集部)

とうほくSDGsアワード2022」は、東北6県からSDGsに関する取り組み事例を募り表彰する。第1回となる今回は青森から福島まで13件の応募があった。
大賞「たみこの海パック」(たみこの海パック:宮城県)
南三陸町戸倉地区で、地元海産物の詰め合わせ販売を行う。同地区のカキ養殖は2016年3月、環境や地域社会に配慮した養殖業に与える国際認証「ASC認証」を国内ではじめて取得した。
「たみこの海パック」は、海藻類の廃材を活用したワークショップを通したフードロス削減にも取り組んでいる。フルタイムで働けない子育て世代の雇用や、障がい者支援施設への商品パッケージへのシール貼り作業委託など、地域雇用に貢献する活動も行っている。
優秀賞「仙台荒町子まもりプロジェクト」(仙台荒町子まもりプロジェクト実行委員会:宮城県)
商店街振興組合が発案し地域の児童館、市民センターと協同で2020年に始まったプロジェクト。10月の1ヵ月間を「子まもり防犯月間」として、警備会社や警察の協力のもと、地区内16の団体や企業とともに防犯発動を行なった。各主体の強みを活かし、さまざまな角度からアプローチすることで地域防犯の意識向上を目指す。
優秀賞「地域で支え合うコミュニティビジネス事業」(特定非営利法人SET:岩手県)
東日本大震災の影響を受けた陸前高田市広田町で、地域外から移住してきた若者が主体で始まった。農園づくりやカフェ運営による交流の場を創出し、地域食材配達サービスや弁当の提供など、食を通じたコミュニティの再構築に取り組む。移住者の雇用創出や地域住民の町への愛着醸成を通して、持続可能なふるさのモデルを目指す。
奨励賞
・「ミライ思考2022summer南三陸 国際認証材で作る木製品デザインコンテスト」(学研スタディエ東北事業本部 あすなろ学院:宮城県)
・「アップサイクル商品の開発を通じた若者による持続的な地域づくりプロジェクト」(Kokage Kitchen:福島県)
・「インクルーシブスポーツキャラバン」(尚絅学院大学:宮城県)
・「ジェンダー視点を取り入れた防災教育」(一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと:青森県)
●審査員特別賞
・「フェニックスプラン SDGs教育の全校展開」(仙台市立仙台高等学校:宮城県)
「第1回とうほくSDGsアワード2022」
主催:一般社団法人SDGsとうほく、東北大学大学院経済学研究科
後援:東北経済産業局、河北新報社、仙台青年会議所、株式会社オルタナ
運営:東北大学大学院経済学科SDGs研究ラボ(高浦研究室)
協力:リコージャパン株式会社宮城支社