記事のポイント
- ソニーグループとホンダは10月13日、EVの新会社の設立発表会を開いた
- 共同開発するEV(電気自動車)を2025年に発売予定だ
- 移動空間にエンタメ要素を入れるなど高付加価値のクルマづくりを目指す
ソニーグループとホンダは10月13日、ソニー・ホンダモビリティ株式会社の設立発表会を開いた。同社は9月28日に出資比率50:50で設立し、共同開発するEV(電気自動車)を2025年に発売予定だ。EVとクラウドを同期し、移動空間にエンタメ要素を入れるなど高付加価値のクルマづくりを目指す。(オルタナ副編集長=吉田広子)

水野泰秀代表取締役会長兼CEOは「モビリティ業界は変革期にある。そうしたなか、ソニーは『モビリティ空間を感動空間へ』、ホンダは『ハードとソフトの融合』を掲げ、革新を進めてきた。変革には、既存の自動車OEMとは異なる新たな考え方が必要だった」と、新会社設立の経緯を語る。
2社で立ち上げたソニー・ホンダモビリティのパーパスとして「多様な知で革新を追及し、人を動かす。」を掲げた。
共同開発するEVの第一弾商品は2025年前半から先行受注を開始し、同年内中に発売する計画だ。デリバリーは2026年前半にEV需要が高い北米でスタートし、その後日本で展開する。北米工場での生産を予定する。現時点で価格は未定で、オンライン販売を中心とする。
米ニューヨーク州と米カリフォルニア州は、2035年までにガソリン車の新車販売を禁止する方針だ。
ソニーグループで家庭用ゲーム機の開発やモビリティ事業を率いてきた川西泉代表取締役社長兼COOは「両社は、人を中心とした経営の考え方、商品への探求心が共通している」と話す。
川西社長は、共同開発するEVの特徴として「『情報発信するモビリティ』がテーマの一つ。モビリティをクラウドに同期して、リアルとバーチャルな世界を融合することで、移動空間を『感動空間』にしていく。オープンなパートナーシップを築いていきたい」と語った。