記事のポイント
- KDDIは5G通信を軸にした「サテライトグロース戦略」に取り組む
- 5Gエリアを構築することで、地域課題や環境負荷の低減を目指す
- データ通信量が増えるため、脱炭素目標を2030年に前倒しした
KDDIは5G通信を軸にした「サテライトグロース戦略」で社会課題の解決と収益の二兎を追う。5G通信エリアを構築することで、地域課題や環境負荷の低減、ジェンダーなどの課題に取り組む。エリアを拡大することで、データ通信量が増える。カーボンニュートラルの目標年を2050年から2030年に前倒しして、脱炭素施策にも力を入れる。(オルタナS編集長=池田 真隆)

同社の最勝寺奈苗・執行役員サステナビリティ経営推進本部長は10月20日に実施した同社のオンライン会見で、「サステナビリティ経営を中期経営戦略の根幹に位置付けた」と強調する。
サステナビリティ経営とは財務情報と非財務情報を統合した経営を指す。その経営で推進していく戦略を「サテライトグロース戦略」と名付けた。
戦略の一環として、「通信を軸にしたイノベーションの推進」「カーボンニュートラル」「ガバナンス強化」など6つのマテリアリティを定めた。その6分野から8つの提供価値と25のサステナビリティ中期目標を置く。

■データセンターは2026年にカーボンニュートラル化
5Gの人口カバー率に関しては、政府目標の95%への貢献、カーボンニュートラルについては2030年を達成目標年にした。同社ではデータセンターや基地局などからのGHG(温室効果ガス)排出量が9割を占める。世界で運用するデータセンターのカーボンニュートラル化を2026年までに取り組む。