*この記事は「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)2級公式テキスト2023年版(2022年11月30日発売)」から抜粋しています。テキストの購入はこちら サステナ経営検定についてはこちら
第1章: サステナビリティ/CSRを学ぶにあたって
1-2: サステナ経営に求められる思考と行動
本2級試験の受験者の多くは、企業や組織のサステナビリティ/CSR担当者や、自身の担当領域にサステナビリティの価値観を組み込む過程にいる方たちであろう。
この前提に立って、本節ではサステナビリティを経営に統合する思考方法と行動規範について指摘したい。CSRの定義は、本書の冒頭に記したISO26000に従い、「企業の意思決定および事業活動が社会と環境に及ぼすインパクトに対する責任」とする。
■社会の声を聞く「社会対応力」を
第一に、改めて「CSR=企業の社会的責任」という直訳語だけでなく、「CSR=企業の社会対応力」という視点に立つこともお勧めしたい。
「企業の社会的責任」では、企業が外部から何かを押し付けられている感覚が常につきまとい、その結果としてCSRという言葉を組織内に浸透させにくい一面があった。
「社会対応力」とは市民社会やNGO/NPOなどの声を聴き、本業を通じて社会課題の解決に取り組む能力である。
そのためには法令順守や倫理確立などの「狭義のコンプライアンス」に留まることなく、さまざまなステークホルダーの期待や要請に応える「広義のコンプライアンス」が求められる。
*この続きは「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)2級公式テキスト2023年版」に掲載しています。テキストのご購入はこちら