サステナ経営検定テキストから:世界のCSRをめぐる動き

*この記事は「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)3級公式テキスト2023年版(2022年11月30日発売)」から抜粋しています。テキストの購入はこちら、サステナ経営検定についてはこちら

第1章:日本と世界におけるCSRの現況
1ー3:世界のCSRをめぐる動き

NGO/NPOが企業のCSRを後押し

CSRは本来的には、古今東西に共通の概念といえる。世界で最も早く「企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility)」という表現を使ったのは、英国人クエーカー教徒のオリバー・シェルドンが1924年に書いた論文「経営の哲学」とされ、これが「CSR」という言葉の発祥とされている。


18─19世紀、英国社会から異端と見なされて迫害されていたクエーカー教徒は、自衛策として、いくつかの企業を立ち上げた。クロレッツやホールズで知られる「キャドバリー」もその1つだ。公共の職にも就けず、大学にも行けない彼らにとって、自分たちのビジネスが信者を支える手段となった。華美を慎み、隣人をおもんぱかるクエーカーの教義も、利益を最優先しない企業の原型と見ることができる。


欧米企業のCSR活動をあらためて振り返ると、その背景にはNGO/NPOや地域社会などのステークホルダー(利害関係者)が密接にかかわってきた。特に、20世紀後半に経済のグローバル化が進むにつれて、企業とステークホルダーとのかかわりが一層深まっていった。

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*この続きは「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)3級公式テキスト2023年版」に掲載しています。テキストのご購入はこちら

サステナ経営検定

サステナ経営検定

「サステナ経営検定」は、多くの企業や組織が持続可能(サステナブル)になるために、CSRの意義とメリットを広め、実践してもらうこと、また検定合格者が健全で生産性や競争力が高い社会の実現に貢献することを目指しています。 「サステナ経営検定」は、1級~4級まであります。1級試験は秋、2~3級試験は春と秋、4級試験は毎月実施しています。

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