*この記事は「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)3級公式テキスト2023年版(2022年11月30日発売)」から抜粋しています。テキストの購入はこちら、サステナ経営検定についてはこちら
第1章:日本と世界におけるCSRの現況
1-4:大企業と中小企業のCSR
CSRは、社会と企業のそれぞれが持つ特徴(属性)によって、取り組み内容が異なる。つまり、社会が異なれば、ステークホルダーの期待やニーズも異なるため、どのような取り組みが必要かは、国や地域、時代によって変化する。
また、どのような製品やサービスを作る企業か、顧客は消費者か企業か、環境に負荷をどの程度かけているか─などによっても、利害関係者の期待やニーズは異なる。
ですから、ほかの企業の取り組みをただまねても、効果は出ないのだ。企業規模もそのような属性の1つである。ここでは、大企業と中小企業のCSRの違いを整理してみよう。
■大企業は社会からの期待も大きい
まず、取り組み効果の違いである。大企業の利害関係者は、性別や年齢、地域性といった属性が多岐にわたるため、大企業は広く受け入れられる無難な取り組みを志向しがちだ。その結果、インパクトや共感に欠け、経営上の効果が薄いものになることも少なくない。
他方、中小企業は、地域や得意先などを絞り込みやすいため、特定のターゲットに合わせた取り組みがしやすく、効果を得やすい傾向がある。CSRは、中小企業の方が経営上の効果が高いといわれるゆえんだ。
■CSRコミュニケーション
*この続きは「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)3級公式テキスト2023年版」に掲載しています。テキストのご購入はこちら