サステナ経営検定テキストから:世界サステナビリティの流れ

*この記事は「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)2級公式テキスト2023年版(2022年11月30日発売)」から抜粋しています。テキストの購入はこちら サステナ経営検定についてはこちら

第1章: サステナビリティ/CSRを学ぶにあたって
1-3: 世界のサステナビリティの流れ

「私たち共通の未来」を東京で発表

「サステナビリティ」「サステナブル」という言葉が国際会議の舞台で初めて具体的に議論され、世界に認知される契機となったのは、「環境と開発に関する世界委員会」が1987年4月に東京のホテルで発表した報告書『Our Common Future』(私たち共通の未来)である。

ノルウェー初の女性首相(当時)だったグロ・ハーレム・ブルントラント氏が委員長を務めたため、この委員会を「ブルントラント委員会」と呼ぶこともある。同委員会は「サステナブル・ディベロップメント」(SD)を、「将来世代の必要性を満すことを犠牲にせず、現在世代の必要性を満たす
こと」と定義した。

ディベロップメントを「開発」と訳すと自然を破壊するイメージもあるため、「発展」と訳すべきだったとの意見もあった。だが、1987年以降、日本では「持続可能な開発」が公式用語として定着した。

これと類似する概念に、米国の哲学者ジョン・ロールズの「世代間正義」がある。「特定の『社会世代』を越えて個人の権利を守り、『社会世代』間の関係性を調整する要請」を指す(『正義論』、1971年)。

1972年、「国際環境人間会議」開く

さて、大気汚染などの環境問題や貧困層の拡大などの社会問題の発生は、18世紀後半の産業革命によって、生産活動が農業から工業へと変化していったころから始まった。

*この続きは「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)2級公式テキスト2023年版」に掲載しています。テキストのご購入はこちら

サステナ経営検定

サステナ経営検定

「サステナ経営検定」は、多くの企業や組織が持続可能(サステナブル)になるために、CSRの意義とメリットを広め、実践してもらうこと、また検定合格者が健全で生産性や競争力が高い社会の実現に貢献することを目指しています。 「サステナ経営検定」は、1級~4級まであります。1級試験は秋、2~3級試験は春と秋、4級試験は毎月実施しています。

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