
政府と東京電力は17日、福島第1原発事故で事故収束に向けた新工程表を発表した。原子炉を冷温停止状態にする「ステップ2」について、達成目標時期を年明けから年内に前倒しすることを初めて明記した。
事故を起こした1~3号機全てで、原子炉圧力容器底部の温度が安定的に100度未満となったことが背景という。工程表の改訂は6回目。
冷温停止については、福島第1原発から20キロ圏内の警戒区域や計画的避難区域の指定解除は冷温停止実現後に行うと政府が計画していることから、その達成の時期が注目されている。
1~3号機からの放射性物質の推定放出量は、前回9月の工程表改訂時は最大毎時2億ベクレルだったが現時点では同1億ベクレルと半減。
これまで測定できなかった3号機の推定放出量は毎時0.4億ベクレルだった。敷地境界付近での被ばく線量も推定年間0.2ミリシーベルトで9月の半分となった。(オルタナ編集部=石井孝明)
首相官邸ホームページ:東電福島原発・放射能関連情報 収束に向けた道筋
http://www.kantei.go.jp/saigai/genpatsu_houshanou.html#saishin