記事のポイント
- 米コンサル大手のエーオンはアジア太平洋の企業にESGについて調査した
- 「ESGが長期的な企業の成功に不可欠」と回答した企業は60%にのぼった
- 企業の61%はDEIに注目していることも明らかに
米のコンサル大手、エーオン(米・シカゴ)はアジア太平洋地域の企業にコーポレートガバナンスとESGについて調査を行った。調査から「長期的成長にはESGが必須」と考える企業が60%に上ることがわかった。経営層がDEIに注目している割合も60%超となった。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

調査はオンラインで実施し、オーストラリア、インド、シンガポール、日本、マレーシア、中国から合計255社以上の企業が回答した。調査から企業の多くがESGへの取り組みが企業にとって重要であるとした。
その一方で、ESGに関する目標やKPI、ESGへの取り組みを統括する専門部署を設置している企業は少数にとどまった。
調査対象企業の58%が「ESGは長期的な成功に不可欠である」とした。「ESGについての投資家からの質問に対応する」と答えた企業は60%だった。
一方で経営陣にESG関連の目標やKPIを課す企業は29%にとどまった。ただ上場企業に限ると、48%となった。ESG専門のチームや部署を設置している企業も非上場企業が25%、上場企業が50%だった。
調査ではDEIについても聞いており、「DEIを注視している」と答えた割合は61%にのぼった。ただ幹部のKPIにDEIを組み込む企業は30%だった。
DEIのなかで関心の高いのがジェンダーの多様性で、27%にのぼった。そのほか、スキルや年齢、人種、国籍などが続いた。